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2008年 02月 29日
ブログを移行する。
 
 ブログについて考えたので、それを実行した

 のびこのこばら

 デザインの雰囲気は変えてない、つもり
 記事中の写真をクリックすると、大きい写真が見れたりとか
 タグやブログ内検索をつけてみたりとか(だいたい動くはず)

 今後、食べる系はこばらにアップしていきます

 どうぞよろしく

 
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by nobiko9 | 2008-02-29 22:11 | 考エル
2008年 02月 29日
視線。
 
前方でザワザワと人の動く気配があって
やっとのことで人の波が動き出した

皆、整然と左側にあるゲートに吸い込まれていく

ぼんやりと見ていたその視線を戻そうとして
私は息を飲んだ

ゲート近くにいる4,5人の男の顔に
見覚えがあったからだ


彼らの横を通り過ぎる時は帽子をさらに深くかぶり
自分のつま先だけを見ていた


考えてみれば、この先行発売のCDを買うために
彼らがここにいても何の不思議もないと思った

自分の心臓の音を鎮めながら
ゆっくりと動く列に従う

ゲートをくぐったその先に受付が見えた
と、そこで

持ってきていたはずの葉書がないことに気付く
あれがないとCDが買えない


舌打ちをしたい気分になって私は
友達に断って急いで車に向かう

助手席にも後部座席にもない
ダッシュボードを開け、トランクを開けてやっと見つけた

その葉書を手に、小走りで戻る
急がないと


すると、さっきまでゲート近くにいた彼らが
列に並んでいた

その中心に


がいた


髪型も雰囲気もかなり変わっているのに
私は彼が豆だと一瞬で理解できた

豆の幼馴染達は私には気付く気配もなく
何やら楽しそうに話をしている


視界がどんどんクリアになっていって
豆から目を逸らすことができない

行ってはいけないと思っているのに
自分の足を止めることができない

豆の視線が上がり、私を捉えようとしたその瞬間



目が覚めた
そんな午前3時

死にそうに
腹が痛い


誰か
いっそのこと殺してくれ。
 
 
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by nobiko9 | 2008-02-29 09:53 | 考エル
2008年 02月 28日
あいたたた・・・。
 
地道にブログの移行作業を続けているわけだが


かなり、地味に、ツライ


何がつらいって
これは私の日々の記録なわけで

それはつまり私の日記のようなもので


要は
「あぁ、ここにはあの人と一緒に行ったなぁ。」
「あぁ、この時はこんな気持ちだったよなぁ。」

と思い返してしまう


昔のアルバムを整理するかのごとく
まったくもって作業スピードが上がらない

現段階で170件を終了
このペースだとあと3ヶ月はかかる計算だ


まぁ
誰に迷惑をかけるでもないので

傷口に塩を塗り込めながら
一歩一歩進んで行こうじゃないか。
 
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by nobiko9 | 2008-02-28 16:54 | 考エル
2008年 02月 27日
会ってきた。
  
昨日、あの日以来初めて会って
当然のようにセックスして

何も感じなかった


少し驚いた
今までこんなことはなかった


ある意味、自分を見直した

これまで案外
好きになった人としかしなかったと

これまで案外
好きじゃない奴とは切れてきたのだと


ものすごく魅力のある人だと思うけど
その魅力はまったく私を刺激しない

私は彼ほど今の関係を楽しんでないし
ウキウキしないし好きでもない

世の中、こういう気持ちで付き合ってる人って
どのくらいいるんだろうか

あるいは気付かないフリをして一緒にいるのだろうか


彼に対して申し訳ないとか
傷つけるかもしれないという恐れはない

本能的に
私のことを好きではないと知っているからだ

上手く説明できないが
彼は好きだから、という難しい理由ではなく

もっと単純な理由で私のような人間が必要なんだと思う

つまり私が何をしようとも本質的に彼を傷つけることはないし
私の代わりにこの役割を果たす人間はいくらでもいる

そして今その役割を私がしていることに対して
私は悲しくなることもムカつくこともない


「結果がすべてだ」
彼はそう言った

どんな思考の過程があろうとも
この相手と一緒にいる、と決断したことに変わりはない

その結果はすべて自分の責任になる
それが嫌なら自分の選択を変えればいいだけの話だ

当然、相手の思考を責めることはできない
それが嫌なら自分が相手の思考を変えればいいだけの話だ
何といっても相手は自分と一緒にいることを既に選択しているのだから


楽しくないわけじゃないので
これが時間の無駄だとは思わないけれど

どのタイミングで、そしてどのポイントで終わりがくるのか

興味は尽きない
 
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by nobiko9 | 2008-02-27 11:31 | 恋愛スル
2008年 02月 25日
4019 part8
 
しばらく考えてから、無難にメールを返信する


 お疲れさま。
 リクエストは「牡蠣が食べたい!」と言いたいとこだけど
 多分無理だと思うから・・・・・・。何か美味しいもの食べたら
 写真でも撮ってきてよ?それで我慢してあげる。

 牡蠣って生だろう。昨日はお好み焼きだったけど。
 残念ながらリクエストは無理だ。明日は高松での仕事後、
 会社に戻れと業務指示が出ている。美味しいものは食べられそうにない。
 物質的なものにしてくれ。

 週末は向こうでゆっくりしてくるのかと思ってた。会社戻れとか鬼だね。
 物質的なモノはいらないよ。気をつけて帰ってきてください。


荷物になるだろうし、どちらかというとお土産なんて欲しくなかった

それでも私のために何かを考えてくれるという行為は
それなりに嬉しいものだと思った

と、最後のメールを送信して何分もしないうちに電話が鳴った
彼からだった


「お疲れさま。」

「おう。随分謙虚だな。」

「知らなかった?」

「鈴木さんなんて今日わざわざ俺にメールしてきて
 "自分で払うからどこそこのお菓子買ってきて"だとさ。
 俺、考えてたんだけど、のびの好きなものとかあんまり分からないし
 何がいいのか言ってよ。」

「ほんとに、写真撮れないんだったらいらないよ。荷物なるし。
 だから。早く帰ってきなよ。」

「ほー。俺が帰れば土産はいらない、と(笑)」


それから1時間ほど電話で話す

彼が月曜以降、木曜までメールを送ってこなかったのは
私が「連絡ないと思ってた」と返信したからだったらしい


「だって出張するって言ってたし
 忙しそうだからメールないと思ってたんだよ。」

「源氏物語じゃないけど、俺
 ああいうのの後に連絡するのは当たり前だと思ってるんだけど。」


あぁ、だいぶ
私の普通は人とは違うのかもしれないと思った

雅さんの時だって、連絡がないことをそこまで不思議には思わなかった


「だから"連絡ないと思ってた"って言われて
 のびは俺と同じ気持ちじゃないのかと思って不安だった。
 でも今日。電話してほんとに良かった。なんか安心した。」


普段強気で上から目線のくせに
こういう可愛らしいことをすんなり言えてしまうあたりが

大人なんだろうか
それとも単に、遊び慣れているというのだろうか


それでも、もしかしたらあのメールやこの電話も
彼なりに緊張しながらしていたのだろうかと思うと

少しあったかくなった


きっと彼はものすごく寂しがりやで

いつも誰かを守ることでその人から必要とされる
そこに自分の存在意義を見出しているのかもしれない


これ
付き合ってるんだろうか

まぁ
明日会うからその時に分かるだろう

あぁなんか
久々にものすごくユルイ感じだ。
  
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by nobiko9 | 2008-02-25 15:57 | 恋愛スル
2008年 02月 25日
4019 part7
 
月曜日、彼からメールがきた


 彼女がパニクっているな。そっちにも連絡いったみたいだし。
 何とも微笑ましいというか。まあ、放っておくとして。
 楽しかったよ。とてもね。土日、無理してないかが心配だ。

 今週は連絡ないと思ってたからびっくりしちゃった(笑)
 ふぐ鍋パーティーもダーツもボードも、何とか乗り切ったよ。
 睡眠時間は・・・・・・聞かないで。。


酔っ払った彼女は記憶があやふやであせっていた
それよりも面白いことがこちらで起きていたなんて知るよしもなく

私が返信した後は何もなく
もちろんこちらかも連絡せず

新規の客先に出張すると聞いていたので忙しいと思っていたし
こちらからあえてアクションを起こす必要はないと考えていた

雅さんの場合は切れたくなくて自分から連絡をしたけど
彼に関してはどうなっても、どうでもよかった


好きか嫌いかでいったら好きだけど
そのくらいのレベルでしか好きじゃない

彼が他の女と遊んでいても何とも思わないし
私が他の男と遊んで彼が悲しんだとしても、面倒くさいと思うだけだ

独占欲が沸かないし、だからこそ
彼のプライオリティにおいて私を一番にされても困る

セックスも、楽しい駆け引きの延長線上にあったに過ぎない


終わらせたいとか終わってほしいとかじゃなくて
単に漠然と「終わるんだろうなぁ」と思っていた

それが自然なくらい、彼と私の繋がりは薄い
「お互いにあの時はそういう気分だったね」で完結する話だ


そう整理していた木曜日の夜、携帯が震えた


 今、広島、明日、高松。
 お土産は何が良い?リクエスト募集中。


そうか、そうなのか・・・・・・

どちらでも構わないとしても、気持ちは必ず一方に傾く
選択を迫られたら「知らない、興味がない」ですまない場合もある

その決断の、最後の重みを決めているのはいったいどんな要素なんだろう


今の私には、何もない
何も持っていないし、何も欲しくない

梅を好きな気持ちは変わらない
そして梅は今の私のような女を嫌悪することも知っている

だからこそこの気持ちと寄り添って
いっそのことこのまま心中してもいい

それに、彼と付き合っても将来を考えることはきっとないだろう


唐突に、金曜日に飲んでいたバーのマスターに言われた言葉を思い出した

「今、されている職業は本当にやりたいことなんですか?
 こういう言い方が失礼になったら申し訳ないです。
 ただ、お芝居か何かをやっているような雰囲気があったものですから。
 本当はそちらの道に進みたいんじゃないかと思ったんです。」


時間はある
興味も多少はある

私と一緒にいたい人と
しばらく一緒にいるのも悪くない、と

そして
可愛いワタシを演じてみるのもたまにはいいかもしれないと思った


そう、そこにないのは

自分だけだ。
 
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by nobiko9 | 2008-02-25 09:14 | 恋愛スル
2008年 02月 24日
1年前の気持ち
 
分かってほしいという気持ちは
我儘なんだろうか

分かりたいという気持ちは
ただの傲慢なんだろうか


自分で理解できない自分を
他人が理解することは可能なんだろうか

所詮は一つに同化できない他人を
自分が理解するなんてことは可能なんだろうか


分かり合うこと自体
幻想なのかもしれない

それを知っているから
言葉や態度や身体で精一杯の感情を表現する


一番怖いのは
理解できないことじゃなくて

理解できたと
安心してしまうことだ


そこに必要なのは
どうせ理解できないと諦めることじゃなくて

そんなことで離れていかないように
日々努力し続けることだ




1年前の自分が書いたメモを発見した

何を思って書いたのかは
もう、分かるはずもなく
 
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by nobiko9 | 2008-02-24 21:55 | 恋愛スル
2008年 02月 22日
4019 part6
 
しばらく、そうしていた


「早くこうしたかった。分かるだろ?
 あの人が帰るって言わないと帰れないし。」


抱きしめられたまま、耳元で彼の声が聞こえる

記憶ははっきりしていた
意識もはっきりしていた

その頭で「こういうことを言う男は本当に信用できない」と思っていた
と同時に「こういう分かりやすい男は可愛くて大好きだ」と思った

二人で同じタクシーに乗り込む

深夜に渋滞をつくるタクシーの群れを抜け、首都高を上る
シートに深く沈んだ視界には、夜とは思えないほど明るい東京が流れていった

運転手に行き先を告げてからはずっとキスをしていた

キスをしながら私の瞳に映る夜景は
嘘臭いほど綺麗だと思った


「ねぇ。俺、野比のことなんて呼べばいい?」

「"のび"でも"のびこ"でもいいよ。なんでもいい。
 私は?下の名前、ちゃん付けで呼んであげようか?」

「あはは。そのままでいいよ。」

「・・・・・・ふふふ。」

「なんだよ。」

「だめ。この状況、面白すぎる。」

「数時間前まで、こんなことになるなんて想像できなかったな。」

「ほんと。1軒目では普通に飲んでたのにね。」


彼の唇と舌の感触に慣れてきた頃、タクシーが到着した
コンビニで飲み物を買って歩き出す

彼が私の肩を抱いた
私はそれを振り払い、そのまま手を繋いだ


「なんで?こうされるの嫌い?」

「キライ。なんか守られてるみたいじゃん。」

「こっちとしては守りたい気なんだけどな。」

「手を繋いでるほうが好き。
 寄りかかってなくて一緒に歩いてる感じがするでしょ?」


風が強い
思わず肩をすくめる


「こっち側来なよ。風、そっちから吹いてる。」

「うーん。寒い・・・・・・。」

「この寒さがのびを正気に戻しそうで怖いよ。」

「正気って何よ?
 ここまで来て「帰る」とか言っちゃうんだ(笑)」


好きかどうかなんて考えてなかったけど
彼としたいと思っている気持ちは本当だった

それが単に性欲を刺激されたからかどうかなんて
あまり興味もないし、知ったところで意味がない

精神面からくる性欲のほうが高尚だなんて
いったい誰が決めたんだ

こんなふうにセックスすることが正気じゃないと言われたら
私は生まれてからずっと正気じゃないんだろう


誘われたわけでも誘ったわけでもない

したい気分になって相手の顔を見たら
相手も同じ気持ちだったということが、お互いに分かってしまっただけだ


お酒で記憶がなくなることはない
彼の言葉も視線も手の動きも、全て覚えている


彼はどうなんだろう

覚えているんだろうか


この寒さや、発した言葉や、その気持ちを。
 
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by nobiko9 | 2008-02-22 13:58 | 恋愛スル
2008年 02月 22日
4019 part5
 
話題は彼女と私の違いだった

私より年上の彼女の良いところは何に対しても真面目なところだが
それが同時に欠点でもあり、いつも自分自身を苦しめているように見えた


「全部完璧にできると思っちゃうから大変なんだよ。
 100%なんてできないって分かってたら、随分楽になれると思うけどな。」

「でもさ、頑張ってできるなら頑張りたいの。」

「それって100%とか120%とか、下手したら200%くらい頑張っちゃうでしょ?
 正直、100%超えたあたりで破綻してるから。それなら80%できたほうが有意義だよ。
 そりゃさ、100%目指しては頑張るんだけど、いつもできるわけじゃないし。
 自分も嬉しいじゃん。わーい、できたーって。」

「別にどちらの考え方がどうだってわけではないんですよ。
 今からそういう考え方を変えろといっても彼女には無理だと思いますし。
 ただ常にそのスタンスを取るというのは、大変は大変ですよね。」


マスターが微笑みながらそう言った

そう、私は
最初から絶望して諦めている

自分がいかにダメな人間で、しょうもなくて、情けないかということを分かっているから
できないとか、無理だとか、マイナス条件が前提で思考が始まる

楽観的に希望を持つようなことは、傷つくのが怖くてできない


そんなことをみんなで話している最中も
笑い声に紛れた彼の手が止むことはなかった

右手は腰やお尻に、左手は膝や太ももの辺りを漂っていた
こいつは涼しい顔して何をやっているんだ

私は彼に向き直って言った


「ねぇ?分かってる?」

「ん?何が?」


真顔で問い返してくると同時に、左手が太ももの内側に滑り込んできた
上げそうになった声を抑えて左手を押し戻しながら、彼の耳元に囁く


「ほんとに、困る。」

「大丈夫。俺は、困らない。」

「そういうこと言ってるんじゃない。」

「グラス、空いてるよ。次は?」

「うーん。少し甘いやつ。」

「楽しいな(笑)」


確かに楽しい
空間は共有しているのに、二人の間にだけは違う時間が流れていた

カウンターの端では元上司が
以前このバーに大人数で来たことをマスターに怒られていた

その左側では彼女が泣き疲れてカウンターに突っ伏していた

私は彼の手の内でいいようにされていることにムカついていた

そして彼は、この状況を心から楽しんでいるようだった


ガタンッ


彼女がスツールから降り、トイレに駆け込んだ
しばらくすると青い顔で出てきた


「大丈夫?」

「うん・・・・・・。」

「そろそろ帰るか。」


元上司がそう言ったのを合図に、彼女を落ち着けてから店を出た
数時間でこんなに飲んだのは久しぶりだ

地上に出てタクシーを拾う
彼が彼女を乗せて行き先を告げた


「野比は?」

「俺、チケットもう一枚出せますから。とりあえず彼女、出しちゃってください。」


酔っ払った元上司は不審に思うことなく別のタクシーに乗り込んだ
その後姿を見ながら私は彼に問いかけた


「本当にもう一枚持ってるの?」

「ちょっと待って。あの人の乗ったタクシーが見えなくなるまで。」


そう言いながら財布の中を覗き込む

エンジン音が聞こえなくなった
スローモーションのように動いた彼と目が合ってそのまま


銀座の真ん中でキスをしていた。
 
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by nobiko9 | 2008-02-22 09:17 | 恋愛スル
2008年 02月 21日
4019 part4
 
マスターとバー談義をしたり
みんなの会社の愚痴を聞いたり

そうしているうちに
元上司と彼女、彼と私、になって話していた


「それにしてもひどいよな。俺、他の人に会うたびに言ってたんだぜ。
 野比と会ったら俺に連絡するように言ってくださいって。」

「そんなの、私はカケラも聞いてないですよ。」

「交差点ですれ違ったのってもう半年前だっけ?
 常識的に考えて野比のほうから連絡するのが筋だろ?
 ふぅ。はいはい。やっぱり俺からしないとダメなわけだな。」

「だってメアド知らないし、いきなり電話するのはハードル高いですよ。」

「俺はこんな努力してたのになー(笑)」


そんなに仲が良かったわけもないが
こんなふうに話をしてしまう気安さがお互いにあった

彼が私の肩に手を置いて得意げに責めてくるのにまた少し腹が立った
私はその右手を肩から外し、両手で包み込んだまま目を見て言った


「じゃぁ言わせてもらいますけど、他の人に言ったって
 私がそれを聞いたかどうかは確認してないですよね?」

「ほぉ」


彼の目が、一瞬笑ったように見えた


「伝言を聞いたのに何の連絡もしなかったら悪いと思いますけど
 私は何も聞いてないわけだし、それなら何もしてないのと同じじゃないですか?」

「それなら言わせてもらうが、お前は何かしたのか?
 何もしなかったお前よりはましだ。」


言い返してくる私が楽しくて仕方ないといった感じだ


「さっき言ってましたよね。仕事は過程じゃなくて数字
 それはつまり結果がすべてってことですよね。
 それなら何もしなかったのと同じことじゃないですか。
 私を責めること、できないと思いますけど?」

「くそ。そうきたか・・・。まぁ、でも確かに。」


彼と向き合っていた身体をカウンターに向けると
自分のグラスが空になっていることに気付く


「次、何飲む?」

「うーん、同じ感じで。」

「マスター。これ、ちょっとお酒強めにして。」

「何、勝手に言ってんの?」

「結構強いんだな。」


そう言いながら彼は右腕を私の腰に回した
店自体が暗く、さらに元上司のほうからは死角になっていて見えない

その手が徐々に下がってくるのを感じる


「ふふふ。」

「どうしたの?」


右隣に座っていた彼女が酔っ払った顔で私に尋ねた


「いや。何か楽しくなってきた。
 私、酔うと何でも楽しくなってずっと笑ってるから気にしないで。」


飲んで泣いたり、キレたり、愚痴る人の感覚が分からない

目が合っても、それこそ箸が転んでも
すべてが愉快に思えるのが私のお酒だった


「どうぞ。お口に合わなかったらおっしゃって下さいね。」


そう言ってマスターが差し出した新しいグラスには
綺麗な薄いブルーがキラキラと輝いていた。
 
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by nobiko9 | 2008-02-21 09:08 | 恋愛スル