2008年 10月 28日
My Birthday. Part1
 
何も欲しいものがなかった


欲しいものがあれば自分で手に入れてきたし

自分で買うほど欲しくはないが
人からもらって嬉しいものが何なのか咄嗟には思いつかない


  「サプライズじゃなくて悪いけど
   俺、こういうの苦手だし、先に聞くわ。
   誕生日、何が欲しい?」


だから恋人同士で普通に交わされるであろうこの会話が始まった時
私は自分でも驚くほど何も思い浮かばなかった

洒落でもノロケでもなく
「あなたがいるなら欲しいものはないよ」と思った

二人で一緒にいていつものように話をして
日付が変わったら一番に「おめでとう」と言ってくれれば

今の私にそれ以上必要なものなんて何かあるのだろうか


そう思いながらいつもの癖で右手の薬指を触っていた
そこにはオカピからもらったティファニーの感触があって

思いついて言った


  「あぁ、それなら指輪、かな。」

  「だってそれ、持ってるじゃん?」

  「これ、前の人からもらったモノだから。
   癖でしてないと落ち着かないからしてるだけで
   あなたからもらったら必要ないから捨てるよ。
   だってつける指は一つしかないじゃない。」

  「いや、捨てる必要ないっしょ。もったいないし(笑)
   でも分かった。指輪ね。今度一緒に見に行こう。」


そういえばこの指輪について
何かを尋ねられたことは一度もなかった

元彼からもらった指輪を彼氏の前でつけている彼女や
そうされても嫌がりもせず「もったいない」と表現する彼氏や

あまりにも人から切り離されたモノとしてだけ捉える私たちが
少しおかしくて笑った


単純なことだ


元彼からもらったものを使われることが嫌なんじゃなくて

そうすることで常に元彼の気配を感じること
つまり彼女の中に過去の男を感じて疑うことが嫌なんだ


私の中に過去の男たちの記憶があること
そして彼らの影響を受けていることは事実なのだから

受け入れてくれないと困る


もらったものを身に着けているからといって
イコール「気持ちが残っている」という証明には

1mmたりともならないということを信じてくれないと困る


  「それじゃあ、捨てはしないよ。
   といってもあなたから指輪をもらったらもう必要なくなるんだけどね(笑)」


そうして私の誕生日プレゼントは
「指輪」という最もスタンダードなアクセサリーに決まった。
 
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by nobiko9 | 2008-10-28 14:15 | 恋愛スル


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