2008年 08月 24日
彼に会う。Part5
  
時間は
何時を回っていたんだろう

そろそろ帰らないと明日が辛くなるのは目に見えていた


  「お会計、お願い。」

  「帰るの?」

  「うん。ちょっと酔っ払ってきちゃったし。」

  「俺もそろそろ帰ろうかな。」

  「そうだよー。明日、仕事でしょ?」

  「だね(笑)俺もお会計して?」

  「え~二人とも帰っちゃうんですか?」

  「俺、結構飲んだでしょ?」

  「分かりました。お疲れテキーラしましょう。」

  「意味が分からない(笑)」

  「ほら、普通のお店だとお通しってあるでしょ。その反対。
   お疲れテキーラです。お見送りです。僕の気持ちです。」


そう笑顔で言い放つとキッチンからテキーラの瓶を取り出してくる
売上が心配になるくらい、ここのスタッフはたまにこういうことをする

それでもショットグラスが二つ並んでいるのを見て
私は自分がカウントされていないことに少なからず安心する

さすがにここでテキーラ飲んだらかなりヤバイ

あいつ、ほんとにアホだ
あんなに並々注いでいる


  コツ、コツ


目の前にグラスが二つ置かれた


  「へ?誰と誰の乾杯だって??」

  「だから"お二人の"ですけど。」

  「馬鹿じゃないの?私が飲めるわけないでしょ?!」

  「・・・・・・・・・。」


駄目だ
このパターンは、駄目だ

しばらく考えて私は言った


  「もういいよ、飲もう。」

  「飲もうって、俺は大丈夫だけど。大丈夫?」

  「だって飲まないと帰れないじゃーん。さくっと飲んでさくっと帰ろう。
   で、明日頑張って仕事行こう(笑)」


彼と肩を寄せ合いながらヒソヒソと小声で話す

あのスタッフがこういうことをしたら
本当に飲むまで帰れないのは今までの経験上明らかだ

飲む、飲まないのやり取りをして結局飲むなら
最初から飲んで早く帰ったほうがいい


  「乾杯!!」


そう言って私たちは二人でテキーラを一気にあおった
  
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by nobiko9 | 2008-08-24 03:00 | 恋愛スル


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