2008年 03月 07日
彼は言う 俺は奉仕するSだから 求められたらそれに答えたくなるんだよ 会社ではいつも自信に満ち溢れている彼が こんなにも弱さを見せる人だとは思わなかった 嫌われるのが怖くて、突き放されるのが怖くて 捨てられることになんか耐えられなくて 自分を否定されたくないから 受け入れるものは求めてくるものの中から選んでいく なぜだかすべてが嘘みたいだ 現実の出来事だとうまく認識できない 腕の中にいる瞬間すら、何かの間違いなんじゃないかと思う 私はどうすればいいか、どう言えばいいかを分かっていて それをなぞっているに過ぎない こんな冷静に恋愛をした覚えなど、一度もない 彼について書きたいと思うことがないのも ましてや書くための名前さえなくていいと思うのは それだけ思い入れがないからに他ならない 名前があってこそ概念が生まれるのであって 名前がなければこの世界に存在しないのと同じことだ それほど彼は私の中で、曖昧なままだ 曖昧で、輪郭がなく、ぼやけていて、実体がない 彼の目にはいったい 私はどう映っているんだろうか。
by nobiko9
| 2008-03-07 09:57
| 恋愛スル
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