2008年 02月 19日
4019 part1
 
ドアを開けてブーツを脱ぎ捨てた

鞄を放り投げると
後ろから抱きしめられる

きつく、キスをされた


「・・・・・・っ、ねぇ、シャワー。浴びないの?」

「そうだね。」


それまでの酔いを持続させるかのように
コンビニで買ったスミノフを1/3ほど喉に流し込んだ

今、いったい何時だろう
あの店でいったい何杯飲んだだろう

ずっと笑っていたのは覚えてる
状況も彼の右手も何もかも、全てがおかしかった

運転手を横目にずっとキスをしていたタクシーを降りて
ここまで来る道すがら彼は

「のびが、この寒さで正気に戻るのが怖い」
と言っていた

思わず笑いそうになった
だって今まで、私の頭が正気だった試しなんてない

酔っている時といない時の違いは単に
思考時間の差でしかない

結果は所詮同じだ


ウィッグを取る
テーブルの上に髪の毛が広がる

まるでそれ自体が今にも動き出しそうに見える

だめだ
今は何を見ても面白くてたまらない


薄笑いを浮かべながら一人バスルームに入る
裸足になった左足からスカートを脱いでいると彼が入ってきた


「下着、可愛い」

「あんまり見られると、困る」


別に困ることもないが気持ちのいいものでもない
最後の一枚を脱ぎ散らかした服の上に捨て、ドアを開ける

勢い良く流れる熱いシャワーが
責めるように私を打つ

だからといってこれで正気になれるわけもない
消えるのは多少の気持ち悪さだけだ


「大丈夫?」

いつの間にか隣にいた彼が心配したような声で言う

「何の問題も、ないよ。」


言い終わらないうちに自分から腕を回してキスをする
あぁ、世界が動き出したようだ


私は目を閉じて
今日一日を、なんでこんなことになってしまったのかを思い返していた。
 
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by nobiko9 | 2008-02-19 09:06 | 恋愛スル


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