2008年 01月 07日
聖なるクリスマスの正しい過ごし方。Part9
 
窓からの強い日差しで目が覚める
きっと昨日の雨が嘘のように晴れているのだろう

隣のベッドでは祥吾が寝息を立てていた


3時間前
手を握り合った私たちが一緒に眠ることはなかった

たまにはこういうこともあるのだと思った

いや
泊まったからといって必ずしもするばかりじゃないか

どちらにせよ
何も余計なことを考えなくていい朝だった


自分の体温で過ごしやすくなった布団に包まって
鞄から取り出した読みかけの本のページをめくる

半分ほど読み進めたところで祥吾の起きた気配がした


  「もしかして、寝てない?」


トイレから戻ってきた祥吾が
少し驚いたような声で私に聞いてきた

そのまま私の布団に足を入れて
炬燵のようにあったまる


  「うーん。3時間くらいは寝たかな。」

  「それにしてもあったかいな。熱でもあんじゃないの?」


私は黙って祥吾を見つめた

煙草を吸いながらこちらを見た彼は
小首を傾げて「ん?」という視線を送ってくる

私はこの可愛らしい彼の癖が大嫌いだった
媚びは売るのも売られるのも苦手だ

それな思いを誤魔化すように薄く笑って
「なんでもない」と言って小さく丸まった


  「なんだよ(笑)」


そう言いながら彼は私の頭を撫でる
同じように優しく髪を梳く

なんだか毛繕いをされる猫になった気分だ


  「のびちゃん、いちゃいちゃするの好きでしょ?」

  「なんで?」

  「さっきからすごいくっついてくるから。」

  「んー。どちらかと言えば好きだよ。」

  「俺も好き(笑)」


私には発する言葉がなかった

祥吾の過去を知りたいとも思わないし
自分を理解してもらいたいとも思わなかった

逆に彼は全ての言葉を吐き出して
空っぽになりたいように見えた


今まで付き合った女は皆彼の手が好きだとか
前の彼女に対してどれだけ尽くしていただとか
サイズが大きくて普通のコンドームはつけられないとか

こういう女がタイプでこういう女にはヒクとか
2人の女が修羅場って結局全然違う女と付き合ったとか

付き合ってない女とはセックスしないし
結婚できないと気付いてしまった瞬間に付き合っていた彼女と別れたとか


腕枕をされながら武勇伝のような物語を話半分に聞いていた私はこの時
祥吾としようと思っていた

おそらく
「この人としたらどうだろう」と思った時点で
試してみずにはいられない

そして祥吾は
例えば梅と違って

その好奇心を抑えなければならないような必要性
全くと言っていいほど無い人間なのだ。
 
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by nobiko9 | 2008-01-07 09:36 | 恋愛スル


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