2008年 01月 04日
聖なるクリスマスの正しい過ごし方。Part8
 
  「そいじゃ、お先。おつかれしたー。」


祥吾と一緒に店を出る
深夜というよりも明け方に近い

外は静かな雨が降っていた
吐く息が白い


  「ありがと。」


何も持っていない私は
そう言って祥吾が差し出す傘に入る

視界も思考もすべてが曖昧だった
輪郭がぼやけて考えがまとまらない


ふと

隣を歩いているこの男と会うのは
今日で何度目だとうと思った

ちょっと可笑しかった


祥吾の家に着き
ぐっしょりと濡れたブーツを乱暴に脱ぎ捨てる

ベッド脇の床に倒れこむ
このまま眠れる


  「なんかそのカッコ、えろい(笑)」

  「あほ。そういうことを言うな。なんか着るもの貸して。」


タイツを脱いで借りたジャージを履いて
出してもらった布団に潜り込む


  「電気、どうする?」

  「いつも祥吾がしてるようにしなよ。」

  「んじゃ、小さいのいっこつけとくね。」


そう言って祥吾もベッドに入る

それにしても寒い
暖房をつけて布団に包まっているのに寒い

なんなんだこの家は


  「寒い。寝れない。手と足がヤバイ。」

  「いつもこんな寒いの?」

  「暖房の効きはあんまよくないかも。」

  「あー。すごく疲れて眠いのに眠くなくなってきた・・・・・・。」


ピークを越した眠気や疲れは
感じることを脳が拒否する場合がある


  「だいぶあったまってきた。」

  「まじで?俺、全然なんだけど。」


そう言ってベッドから手を伸ばす祥吾
差し出された手を取る私


酔いの冷めた頭が考える

このままエッチするのかなー

付き合うって選択肢はまったくないけど
やってみたくないこともないなー

やったとしたらなんかめんどくさくなるかなー

いやー
この短い付き合いだったらそんな要素も見当たらないなー


そこには

祥吾の手を両手で暖めながら
とりとめもない思考を冷静に進める私がいた。
 
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by nobiko9 | 2008-01-04 11:07 | 恋愛スル


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