2007年 12月 27日
聖なるクリスマスの正しい過ごし方。Part5
 
私は思わずこぼれそうになった言葉を
カフェオレと一緒に飲み込んだ


  「まだ、いたんだ?」


そして違う言葉を言おうとして再び自粛した


  「先に帰ってもいいよ?」


一人だったらこの雑誌を読みふけって
写真を眺めながらもうちょっとニヤニヤできたのに

選択を誤った

京と別れてからこの店に来ればよかった
しかし今さらそんなことを考えても仕方が無い

嫌いではないが
なぜこの人と長時間一緒にいられないかは分からない

一刻も早く離れたかった

誰かといたかったり一人になりたかったり
ワガママで忙しい女だ


  「そろそろ出よっか。」


そう言って私は会計をする

外に出ると
耐え切れなくなったように空から雨が落ちてきた

足早に駅に向かう
間違ってもこちらから「どうしようか?」なんて問わない

選択権は相手に渡さない
京との場合は迷うことすら媚びになる

マークシティまで降りてきてところで私は言った


  「ちょっと買い物してから帰るね。」

  「どこに買い物行くの?」

  「うん。ちょっと。今日はありがと。またね。」

  「・・・。じゃぁ。」


軽く手を振ってくるりと背を向けた

歩きながら頭の中は
静かで人がいなそうなカフェを検索している


109を横目に見てセンター街を突き進み
案外カップルばかりなわけでもないのだと思った

それでも3連休初日の土曜日は
久しぶりに体験する人ごみだった

しばらくぶりなので少しドキドキしながらお店を目指す

入り口が分かりづらい雑居ビルに入りエレベータに乗る
最上階で降りてさらに階段を上った屋上にそのカフェはある

ドアを開けると客はテラスにしかいない
私は後ろめたさを感じることなくソファに座ることができた

室内は先ほどの店にあったソファセットが1組入ればいっぱいだ


お茶をポットでオーダーする
そして鞄から本を取り出し読み始める

適度な明るさ
適度な音楽
適度な話声


あまりにも独りで
はたして世界は私の友達になってくれるだろうかと考えた

すると
その思考を待っていたかのように


携帯がメールを受信した。
 
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by nobiko9 | 2007-12-27 16:07 | 恋愛スル


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