2007年 12月 26日
聖なるクリスマスの正しい過ごし方。Part3
 
大きな公園の近くにある
そのこじんまりとしたフレンチレストランは

中途半端な場所だけに
駅から15分は歩かないとならなかった


  「久しぶり、でもないか。この間の美術館以来だね。」

  「この間あった忘年会には行ったの?」


話しても話さなくても何の影響も変化もないような話をしながら
今にも雨が降り出しそうなどんよりとした空の下を歩き出す


  「あ。ここにもカフェがある。
   公園が近いせいか、この辺はドッグカフェが多いね。」

  「後で見てみる?」

  「うーん・・・。」


私は曖昧な返事をする

たとえ2時間後であっても
京とは新たな約束をしたくはない気分だった


お店は4人テーブルが3つ、2人テーブルが3つで
マダムが一人で切り盛りしているお店だった

CPのよいお手軽コースを食べ
ゆっくりとした会話をする

満足するレベルの料理ではなかったが
帰りたくなるものでもなかった

マダムの笑顔に見送られ私達は店を出る


  「すでにここがどの辺りなのかよく分からない・・・。
   置いていかれたら帰るの厳しいかも。」

  「ちょっと公園のほう散歩しよっか(笑)」


紅葉の気配は跡形もなくなった公園を二人で歩く
葉が全て落ちた木は噴水のそばで一層寒そうに見えた

遠くではトランペットの音が高らかに響き渡り
ジョギングをしているおじさんと鬼ごっこをしている子供達に抜かされた


  ジャリ、ジャリ


落ち葉と小石の混ざった道を進むブーツの先を見ていた

隣では京が何か話している
理解するつもりもなく私は薄く相槌を打つ


梅とだったらきっと何も話さない
景色を見て音を聞いているんだろう

また一緒に散歩できる日がくるのだろうか
それとも

誰かと歩くたびに
季節が変わるたびに


梅のことを静かに思い出すのだろうか
 
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by nobiko9 | 2007-12-26 12:18 | 恋愛スル


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