2007年 11月 14日
梅と紅葉を見に行く。Part7
 
明け方に起きる一日は長い。


  「まだ時間あるし、温泉入ってこーよ。
   湯元だったらここからすぐだよね?」

  「沼田も近いんじゃね?」

  「うーん。でも沼田まで行ったら帰りの運転が大変そうだよ。
   湯元にしよう。どっか知ってる?」


そういうわけで温泉へ。
タオルだけ持って大き目の旅館に入る。

湯元の温泉は乳白色で柔らかかった。
露天風呂も付いていて、のんびりとつかる。

化粧をしてこなければ、あるいはメイク落しを持ってくれば
もっと気持ちよかったのにと

少し葉の落ちた風景を前にそんなことを考えていた。


露天風呂には70歳と50歳くらいの女性が一人ずついて
温泉に入っているという開放感からか

初対面だというのに
今年の紅葉やお互いの家族について、話に花が咲いた。


と、隣から梅の話し声が聞こえたような気がして

考えてみれば隣は男の露天風呂なんだよな、と
一人ドキドキしてしまった。


足元からぽかぽかとしていて気持ちいい。
エビアンを買って車に乗り込む。


  「ごめん。ちょっといいかな?」


来た時から気になっていた。
この旅館の入り口にある木が見事に色づいている。

私はカメラを片手に車を降りた。

そして思い出の最後にふさわしく
フレームいっぱいにその紅葉をおさめた。

車に戻ると梅はどこからか持ってきた
綺麗なもみじの葉を2枚手にしていた。


  「いやー。満喫したね。完璧なスケジュール。」

  「のび、まじでちゃんと考えてた?
   たまたまなんじゃねーの(笑)」

  「そんなことないよ。イタリア大使館の公園だって
   ちゃんと行きたいと思ってたよ!」

  「はいはい。じゃぁ、反省会ね。晩飯どこにすっか?」


帰りは東京近くで少し混んだものの
予定通り帰ることができた。

梅は一度車を置くため、居酒屋の前で待ち合わせをする。


  「おつかれ!」

  「おつかれー。って、ほんと運転お疲れ様でした。」


目の前では梅が
これ以上ないくらい美味しそうにビールを飲んでいる。

私はカメラを取り出して今日の成果を確かめる。


  「・・・・・・。」

  「どした?」

  「これ、ちょっと何かの撮影っぽくてウケル。」


その写真は。
イタリア大使館の前のデッキで梅が中禅寺湖を見つめてる写真。

例によって私が後ろから隠し撮りしたやつで
ポケットに手を入れて立っている姿はちょっとカッコいい。


  「こんなんいつの間に撮ってたんだよ(笑)
   でも、いいなコレ。顔も分からないし。
   ちょうだいよ?mixiに貼ろうかな。」

  「あ、ちなみに。
   遊覧船の上でも隠し撮りしてるから(笑)」

  「まじで?じゃあ今日の写真全部CDに焼いて
   今度持ってきてよ?俺、のびが撮ってくれてると思って
   途中から携帯カメラで撮ってないんだよな。」

  「でも全部で200枚以上あるよ?」

  「はぁ?よく撮ってるなぁとは思ったけどいつの間にそんな撮ってんだ。」

  「私、同じアングルで何枚も撮るからなぁ。
   まぁ、いいや。厳選していいやつだけ焼いてあげる。
   今日一日運転してくれたお礼にね♪」


反省会と称したただの飲み会。

だって反省するところなんてないくらい
今回の旅行はすべてが順調だった。


こうして良くも悪くも
何事も無く、紅葉の旅は終わりを迎えた
 
[PR]

by nobiko9 | 2007-11-14 16:29 | 恋愛スル


<< 梅と紅葉を見に行く。Part8      梅と紅葉を見に行く。Part6 >>