2007年 10月 24日
梅と買い物デートする。Part3
 
こあらとはよく二人で買い物に出かけた。
特に彼が好きだったフランフランには、何度と無く行った。

お風呂やキッチンの小物、タオルに雑貨。

物が増えるのを嫌うこあらだったが
見える部分にはきちんとお金を使っていた。


一緒に買い物をする。
部屋に戻って包みを開ける。
笑い合っている二人と暖かいコーヒー。

なぜだか昔の古臭い記憶が鮮明に蘇ってきた。


その映像とフランフランの中に充満している香りで
立ちくらみ、吐きそうになった。

早足で店の外に出て、一人深呼吸をする。
冷たい空気がしみる。

ずるずると座り込み、この不安定さに腹が立った。
まずい。泣きそうだ。


普段から固いほうじゃないけど
最近は記憶が流れすぎる。

きっと普段は無意識に蓋をしているんだろう。

それを意識しないと出来ない今は
本当に弱ってんなぁ、と感じる。


昔好きだった人を、今も好きなわけじゃないけど
好きだった記憶を忘れるわけじゃない。

同時に。
つらかった記憶も消せるわけはない。


忘れるように努力して
忘れたフリをしているだけだ。


付き合いが長ければ長いほど
共に過ごした時間が長いほどに

思いの染み付いた場所や出来事が増えていって

その記憶は出口を探している。

隙を狙って、ちょっとしたきっかけを掴んで
表に出てこようと機会を窺っている。

友達との楽しい思い出は
あっさり閉じ込めてしまえるくせに。


普通の人達は、別の人を好きになったら
もう大丈夫なんだろうか。

その人との感情や思い出は、だんだんと薄れていくものなんだろうか。
心の中は好きな人一色に染まってしまうんだろうか。


少なくとも私には無理だ。
だって例えば。

モノが増えるのが嫌いだとか
本を読むことが習慣になっているだとか
洋服はフリマに行って買うのが好きだとか

それらは私を構成する要素だけど

確実にこあらの影響を受けている。
私の一部は過去に付き合った男によって作られている。


梅ともそうなったら嫌だなぁと
漠然と思った。

歩くことは習慣にしたいし。
何より。

毎年、桜を見たり、紫陽花を見たりするたびに
梅のことを思い出して切なくなるのは寂しすぎる。


好きな人と一緒にいる時くらい
もっと楽しい感情だけでいたらいいのに。

雅さんとの時みたいにやっぱり
始まる前から終わった後のことを考えている。

ほんとにバカだ。


上弦の月が少しずつ満ちる。

しばらくそうやって
夜に近づくを見ていた。
 
[PR]

by nobiko9 | 2007-10-24 11:36 | 恋愛スル


<< 元祖10円まんじゅう 和ふ庵 ...      MAISON KAYSER メ... >>