2007年 10月 16日
好きだと気付いて以来、初梅。part2
 
  「今、改札出たとこにいるんだけど、どこ?」

  「右に出た、植え込みのとこ。」

  「あ。うん、分かった。」


電話を切るなり駆け出す。
にやけた顔が戻らない。


  「ごめんっ!おまたせ。」

  「おう。」

  「わー。スーツだね。なんか新鮮。」

  「当然だろ。向こう行く時は一応、な。」

  「うん。スーツもいいね。
   見るの初めて、じゃないか。」

  「前に一回、見たことあるんじゃね?」


いつもはジーンズにスニーカーの彼が
ピシっとスーツを着こなしている姿に

何よりも久しぶりに見た笑顔に

私はまともに視線を合わせることができなかった。


  「こないだのとこ行く?」

  「何時までだっけ?とりあえず行ってみっか。
   って。髪の毛切ったのな。」

  「うん。そっか。ベトナムから帰ってきてすぐ切ったんだけど
   それ以来会ってなかったもんね。もう1ヶ月半かぁ。」


話しながらお店まで歩く。
今日はカウンターではなく、靴を脱いで座敷に上がる。

目の前には梅がいて。
美味しそうにビールを飲んでいて。

なんて幸せなんだろうかと思った。


  「飯、もう食ったんだろ?」

  「うん。今日は友達と外で食べてきちゃったんだ。
   自分が食べたいものだけ頼みなよ。適当につまむから。」


そう言いながら、私は。

夕食を既に食べ、お酒だってあまり飲めない私を
出張帰りのご飯に誘ってくれたことを感謝していた。

第一、メールの返事を考えていたあの30分の間にさえ
梅が別の人を誘ってしまうかもしれない可能性なんて

これっぽっちも考えていなかった。

家が近いことを差し引いたとしても
私のことをそれほど梅の近くに置いてくれることが

本当に嬉しかった。


とめどなく。

最近読んでいる本のこととか
食べた美味しいものの話とか
冬に向けてボードの話とか

なんてことないような会話をする。


  「明日は何か予定あるの?」

  「ブーツ買いに行くかな。」

  「ブーツってボードの?」

  「そう。神田あたりまで。歩いて。
   一緒に歩くか?」

  「行かないよー。歩いたら
   いったいどのくらいかかると思ってるのさ(笑)」


少し残念に思いながらも
予定のある私はやんわりと断った。


私たちのお酒の時間はいつも決まっている。

最初にビールを頼んで、その後に焼酎のボトルを頼んで。
ロックで飲みながらボトルが空いたらそこで終了。

それ以上は飲まない。

もちろん。ボトルのほとんどは梅が飲む。


1ヶ月半ぶりに飲んだお酒は思ったよりも回っていて。

いい感じで酔っ払った私達は
会計をして店の外に出た
 
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by nobiko9 | 2007-10-16 09:15 | 恋愛スル


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