2007年 07月 30日
豆との付き合い。part13
 
豆とはまったく連絡を取っていない

連絡先も送受信メールも、着信もリダイヤルも
すべてを消したのでこちらから連絡をすることはできない。


いや。
連絡は、できる。


私の指は
豆の携帯の番号を、覚えているから。

何年も、何十回何百回となく打ち続けたそれらの番号が

指の記憶から消えることはない。


それでももちろん。
私はその番号を押さない。

それをしたら
ようやく手に入れた何かが
音を立てて崩れるに違いない。

そして一度崩れたそれは
もう二度と元には戻るまい。


でもふいに。
緑の香りが強くなったとか
風に秋の匂いを感じるとか
そんな時に。

豆のことを思い出す。


豆とよく一緒に行った場所
豆がよく車を停めていた場所を通ると

無意識のうちに黄色のGMCを探している自分がいる。


積み重ねてきたものは
数え切れないほどあったはずなのに

思い返す記憶は写真のように切り取られていて

私はその中に二人の笑顔があることを見て
少し安心する。


後悔とか憎悪とか
マイナスで強く激しい思いなんてなくて

ただ、豆と出会えたことに感謝している。
豆と会って、恋をして、傷つけ合って。

考えて、考えて、言葉を紡いで。
これ以上ないくらい自分以外の他人を
そして何よりも自分を見ることができた。


忘れることはない。
だって豆は。

今の私を作り上げた一部だから。
 
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by nobiko9 | 2007-07-30 13:16 | 恋愛スル


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