2007年 07月 14日
豆との付き合い。part2
 
学校から帰り、駅前で待ち合わせをし
自転車に乗ってどこかへ行き
豆のバイトの時間か私の門限まで一緒にいる。

それが私の毎日になった。

学校の友達と放課後に遊んでいたことなんて
ほとんど記憶にない。


半年たって。
一緒にいることにも慣れて。

それでも私達は
手すら繋いだことはなかった。


その理由の一つには
「身長差」があったかもしれない。

小柄な豆と私の身長差は7cm。
ヒールを履いたら10cm以上は高かった。

一緒に歩くのが恥ずかしいというよりも
身長の高い私と一緒に歩くのが
嫌なんじゃないだろうかと思っていた。

そのためデートは基本的に地元で
移動は常に自転車。

手を繋ぐきっかけすら、ない・・・。


だいたい。
そう思っているのは私だけで。

勢いで付き合ってしまったけど
告白したのは私だし

豆は私にそこまで興味がないのだと思っていた。


この日もいつもの自転車に乗って
いつもの川べりに座っていた。


ぽつぽつと話をし
帰る時間が近づいてきた。

帰りたくない私は何も言い出せないまま
しばらく黙っていた。

豆も何も言わず、いつもとは違う沈黙が流れていた。


豆が動く気配がして
気づくと肩を抱かれていた。

そのまま二人とも動かなかった。


どのくらいたったのだろう。
すぐ横に豆の顔があって、そっちを向くことなんてできなかった。


  「キスしても、いい?」


擦れたような声で豆がそう言った。

下を向いていた私は
ゆっくりと顔を上げる。


そして。
初めてのキスをした。

触れるか触れないかの
一瞬の出来事だった。


初めてのキスはどんな味がするとか
そんなことは余裕のある奴だけが分かるんだ、と
やけに余裕のある頭で考えていた。


帰り際。
立ち上がった豆が私の手を取った。

キスをした日に私達は
初めて手を繋いだんだ。
 
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by nobiko9 | 2007-07-14 10:33 | 恋愛スル


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