2007年 04月 13日
デートする。Part3
 
外に出ると雨がぱらついてきた
小雨に降られながらゆっくりと歩く。


  「今日は何時くらいまで大丈夫なの?」

  「電車がある時間までなら。」

  「電車は24時間あるでしょ。車庫にさ(笑)
   ってそういうことじゃないか。どうする?どこ行こっか。
   俺の部屋が綺麗だったら、うちくる?とか言うんだけどね(笑)」

  「あはは。部屋、綺麗そうだからちょっと意外かも。
   うーんとね、軽く飲み直すかダーツかな。」

  「ビリヤードは?」


ということでダーツも置いてある
バーな雰囲気のビリヤード屋さんに移動する。

お酒を飲みながらまずはビリヤード。
が。彼はむかつくほどにうまい。

今まで付き合った男とはそこそこ勝負になった私も
今度ばかりは教えられたりして、ちょっと女の子扱い。

相当なハンデをもらうも、まぁお話にならない。


土曜の夜ということもあり
店内はかなり賑わっている。

ビリヤードのあとにダーツを少ししたところで
団体さんが来て、かなり奥まった席に移動することになった。

周りの人達はみんなゲームに夢中で
騒がしいけど静かな雰囲気な中、話し続ける。


  「あー、もう。なんか。いろいろ悔しい。」

  「あはは。可愛いね。」

  「はぁ?かっこいいと言われることはあっても
   可愛いなんて言われたことないよ。」

  「彼氏にも?」

  「うーん・・・。うん。ない。」

  「外見ばっか見てるからじゃないの?
   仕草とか行動とか、けっこう可愛いと思うけどな。」

  「やめて。まじで、照れる。」

  「こないだのランチの時だってさ。俺はおごるつもりだったけど
   財布も出さないで、払ってもらって当然みたいな態度は好きじゃないし。
   あの時、店の外でお金渡そうとしてくれたでしょ?
   あぁ、男を立てるいい女だな、って思ったんだよね。」

  「それって。普通じゃない?自分で食べたもの払っただけだよ。
   だいたい。私は自分が会いたくて会ったんだし。」

  「そういうのを”普通”だと思わない女が多いの。」

  「でもなー。もうちょっと可愛げ出せるようになりたい。」

  「普段は出てなくてもいいんだよ。
   好きな人の前だったら絶対に誰でも可愛くなるでしょ?」

  「どうだろ。自分じゃ分からないや。」


あー。もう。
ほんと無理。

完璧はまってる。

嫌われてる気はしないけど
一体、どう思ってるんだろ。

絶対に女慣れしてる気がしてきた。


  「付き合う時って自分から言う?それとも言われることが多い?」

  「自分からだね。言われて付き合ったことなんてないよ。」


その瞬間。思わず。
「私は好きだよ」と言いそうになった。

なんとか言葉を飲み込むことに成功して
トイレに逃げ込む。

鏡に映った自分は少し酔っていて
そして。久しぶりに可愛げのある顔をしていた。

と。
時計に目をやってのけぞった。


電車、ない・・・。


気分を落ち着けて席に戻る。


  「ねーねー。こんな時間だって知ってた?」

  「うわ。ほんとだ。」


その言葉に何の期待も込めなかったと言ったら嘘になる。
でもさっき。自分の部屋は汚いって言ってたのを思い出す。

そして彼が言った。


  「うち、行く?」
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by nobiko9 | 2007-04-13 00:46 | 恋愛スル


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