2007年 02月 20日
ケンとラブホテルに行く。
 
ホテルってやっぱりラブホテルだよなー。
なんて考えながら。

やっぱり行ったらエッチすんのかなー。
なんて考えながら。

ケンの顔を
やはり思考には何の影響も与えない彼の顔を見ながら。

二人で笑いながら大通りを歩く。


  「コンビニ寄ってく?」

  「うん。お水飲みたい。」

  「酒もちょっと買ってこうよ」


深夜の、繁華街のコンビニは。
得体の知れないワカモノ達で溢れていて。

乾燥した蛍光灯の灯りの下で
無表情に食料を物色していた。

ふと。
人と眼が合って。

「なんだ、コイツ?」と思ったら
そこには。

酔っ払った自分の顔が映っていた。

しばらく見つめ合って
もうちょっといろいろ話をしたかったけど

今はそんなことをしている場合じゃないんだと
誰かが言ったような気がした。


手も繋がず
もちろん抱き合いもせず
エレベータで3階に上がる。

テレビとベッドとお風呂。
そこには必要最低限のものしか置いてなくて。

小さなソファに一緒に座るのも気がひけて
私は床に腰を下ろした。

缶ビールで乾杯して
飲みながらテレビを見て

もしかしたらここは誰かの家なんじゃないかと思ったけど
身体を倒すと硬く冷たいベッドの淵が身体に当たった。

ケンは何か話してたけど
そんなものは耳に入ってこなくて

深夜番組も
みんなが何にそんなに一生懸命になって笑っているのか
まったく理解できなかった。

私は服を着たままベッドに潜りこんだ。


  「シャワー浴びないの?」

  「浴びたいけど、ねむい・・・。
   うーん。いや、浴びる・・・」


ゆっくりと起き上がると
仕切りも何もない洗面台の前で服を脱いだ。

鏡の中にちらりと見えた顔は
何か言いたそうにしていたような気がしたけど
今度は目を合わせることすらしなかった。

熱いシャワーを浴びて
気持ち悪さが取れるくらいは復活して。
バスタオルを巻いて出る。


  「あれ?お湯、はらなかったんだ。
   もう1回入る?」

  「入んない。寝る・・・」

  「まじで?ねちゃうの?」


そんなことを言いながら
ケンは服を脱ぐ。

あぁ、やっぱりこいつの刺青は綺麗だな、なんて
ぼぉーっとした頭で思う。

シャワーの音が頭の中に響き
そしてそれも徐々に小さくなっていった
 
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by nobiko9 | 2007-02-20 00:26 | 恋愛スル


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