2007年 02月 19日
ケンと飲む。
 
人はたいてい。
自分の予想の範囲内の行動しかしなくて。

そこから。はみ出るなんて。
そんなパワーも奇跡もあるはずなくて。

「こんなはずじゃなかった」とか
「こんなことになるとは思ってなかった」
なんて嘯いたところで

その可能性をまったく頭に思い浮かべていなかったかというと


そんなわけはない。


私は運命論者なわけではないけど

結局は。
なるようにしかならないし
なりたいようにしかならない。


金曜日。
友達と飲む約束をしていた。

彼の名前はケン。

身長は175くらい。
以前は黒く長い髪を束ねていたけど
今は仕事をしているのでかなり短くしてしまった。

頭がちっちゃくて色が黒いので
日本人以外に見えないこともない。

両腕と両足には刺青があって。
すごく綺麗だ。


仕事終わりが21時を過ぎると言われていたので
それまでの時間。私は会社の飲み会に顔を出すことにした。

金曜にしては空いている店内で
思いのほか楽しくて
思いのほか飲んでしまった。

陽気なみんなと別れ
ケンとの待ち合わせ場所に向かう。

21時を過ぎた駅前は
酔っ払いの人で溢れかえっていて。
私もその酔っ払いの一人で。
彼の姿を探すことができない。


  「よお」


後ろから声をかけられ振り向くと
スーツにコートを着たケンが立っていた。


  「すごいねー。働いている人みたいだね(笑)」

  「いや。働いてるし。でもほんと。スーツ嫌いなんだよね」


そんなことを話しながら
駅へ向かう人々に逆流してお店に入る。


  「今の仕事。そんなにストレス溜まるの?」

  「女ばっかりだからねー。いろいろめんどくさいよ」


久しぶりに会った彼はいつになく饒舌で
二人とも相当お酒がまわってきて。

目は開いてるのに。どんどん視界が狭くなっていって。
ケンを見ているのに頭の中の神経はそれを察知していない感じだ。

だいたい。そんなものだ。
酔っ払ってなくたって。そんなものだ。


24時近くになってお店を出て
なんとなく駅に向かって歩く。


  「どうする?もう1軒行く?」

  「いーよー。どこ行く?」

  「でもなー。のび、絶対飲まなそうだしな。
   席についたらウーロン茶、とか言いそう(笑)」

  「えー。言わないよ。飲む飲む(笑)」


居酒屋のエレベータの前でそんなことを話して
結局。入らずに街を歩く。


  「このまま駅つくまでに決まらなかったら。帰ろうね」

  「えー。まじで?帰れんの?俺、もう電車ないよ」

  「あはは。大丈夫。私は帰れるから」

  「どうしよ。漫画喫茶?」

  「この辺、どこにあったっけ?」

  「じゃぁ、カプセルホテル」

  「たぶん。女の子は入れません(笑)」

  「じゃーあ・・・」

  「ん・・・?」

  「普通のホテル、行く?」

  
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by nobiko9 | 2007-02-19 00:21 | 恋愛スル


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