2006年 12月 12日
眼。
 
眼に髪の毛が入ってるような気がして鏡を見ると
一本の髪の毛が眼の中心に刺さっていた。

ぬかるんだ道を長靴で歩く時のように
毛先がぐちょりと刺さっていた。

しかしそんなことは問題ではなく。
鏡の中の自分の顔に、なんとも言えない違和感を感じた。


気が付くと。
右目の黒目がほとんどない。


白目の真ん中に
黒い点のようなものが見えるが

それもそのうち
小石が跳ねてできた波紋が湖に沈んでいくように
白目の中に消えていった。

その白目は顔の中で異様な存在感を示していて。
その色は塗りつぶしたようなのっぺりとした白。

もちろん。
凝視しているのに毛細血管すら見えない。

眼球はさらに膨張しているようだ。


怖くなって左目を見ると。
右目とは逆に白い部分がほとんどなく
ガラス球のように黒光りしていた。

すると膨張していた右目も
徐々に黒目が大きくなり

通常の2倍ほどになった眼は
最後には縁を残して両目とも真っ黒になった。


と。
そこで。

吐き気を感じて目が覚めた。

時間は朝の4時。

気分が悪くて耐えられない。
けれどベッドの上からは起き上がれない。

子宮が心臓のように脈打って
自身がこの身体の主であるかのように主張している。

神経のすべてがその痛みにからめとられ
他に何も考えることができない。

過呼吸になるのを防ぐため
口を閉じ、鼻だけでゆっくりと大きく息を吸い込む。


眠ることは許されず
かといって痛みは治まらず

20分ほど唸り声をあげ
意を決して起き上がると
水と薬を体内に流し込む。


浅い眠りに落ちてもまだ
次に目が覚めるまで悪夢を見続けた。

誰か。
いっそのこと殺してくれ。
 
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by nobiko9 | 2006-12-12 12:40 | 考エル


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