2010年 06月 02日
温泉。part4
 
かんぱーい!!


内湯に入り素晴らしい食事を堪能して
それからはもちろん部屋で飲み直す

コンビニで買ったビールとワインと日本酒と
幸運にも手作りの生ハムとレバーペーストを手に入れていた


ビールを飲み干した後
彼は白ワインを私は日本酒を飲み始める


「電気、消そうか?」


そう言って彼が部屋の明かりを消した

湖は街灯りに照らされて
奥に見えるオレンジの光はまるで篝火のように揺らめいている

そんな窓からの景色は一枚の絵のようにすべてが完璧だった



「綺麗だね。」

「そうだね。」

「すごく、幻想的で。なんか、全部夢みたい。」

「ほんと。現実感がないね。」

「二人でこんな場所にいて、浴衣着て、お酒飲んでるなんて
本当に嘘っぽい。まだ出会ってから3カ月も経ってないんだよ?」

「そうだっけ?俺はもう、何年も一緒にいるような気がする。」



そうして最初に会った日からのことをお互いに話し出す


「ここでああだったら、次に会おうとは思ってなかった」
「普通はこんなことしないのに、なぜかこの時はしていた」
「自分はあの時にこう思っていた」「私は・・・・・・」



何かに急かされるように
お互いの気持ちを言葉にして紡ぐ

もしこれが夢で
一瞬のうちに覚めてしまうものだとしても

何の疑いも抱かないくらい
すべてがフワフワと漂っている

言葉にしても何一つ伝えられない気がしてきて
私たちはしばらくの間無言で窓からの景色を眺める


「見入っちゃうね。」

「そうだね。ぼんやりしちゃう。」


風の音と音楽に満たされた部屋で

どうしたらこの気持ちを伝えられるのか分からなくなって


私は

彼の頬に手をあててキスをした。
 
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by nobiko9 | 2010-06-02 14:45 | 恋愛スル


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